墜落インド機のブラックボックス回収 241人死亡、巻き添え多数か

2025/06/13 18:38 

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 インド西部アーメダバードで12日に墜落したエア・インディア機について、同社は13日、乗客・乗員242人のうち、241人が死亡したと発表した。乗客1人が奇跡的に生き残った。別に地上で巻き込まれた死傷者も多いとみられる。

 ロイター通信は13日、警察関係者の話として、飛行データを記録した「ブラックボックス」1個が回収されたと報じた。モディ首相は墜落現場を視察し、病院で負傷者を見舞った。

 墜落したのはボーイング787―8型機「ドリームライナー」で、現地時間12日午後1時半(日本時間午後5時)過ぎに英ロンドンに向けて空港を離陸した。直後に高度約250メートルから降下し、空港の先約1・5キロにある医学生宿舎の食堂付近に激突した。

 地元メディアによると、当時は昼食時間帯で100人ほどの学生らが集まっていた。犠牲者には学生や医師の家族らも含まれ、死者は全体で少なくとも265人に上るとの情報もある。損傷が激しい遺体もあり、特定には時間がかかるとみられる。

 英紙ガーディアンなどによると、助かった乗客はインド生まれの40歳男性で、20年前から英国に住む。インドにいる家族の元を訪れ、兄と一緒に英国に戻るため墜落機に乗った。機内前方左側の非常出口のすぐ後ろにある窓側の座席「11A」に座っていたという。

 救出後、家族に電話で「どうやって飛行機から脱出したのかまったくわからない」と報告した。兄は行方不明だとも伝えたという。【アーメダバード松本紫帆、バンコク武内彩、ロンドン福永方人】

毎日新聞

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