欧州・イラン外相会談は進展なし ウラン濃縮放棄で溝か 協議は継続
イギリス、フランス、ドイツの外相らは20日、スイス・ジュネーブでイランのアラグチ外相と会談した。欧州側が発表した声明によると、イランの核開発問題などについて協議を継続し、再び会談することで合意した。ただ、イスラエルとイランの交戦を止めるための具体的な進展はなかった模様だ。
ラミー英外相は英BBC放送に対し、欧州側が会談で「イランがウラン濃縮活動を放棄することが(交渉の)出発点だと明確に伝えた」と明らかにした。米国の要求を伝えた形だが、ウラン濃縮を「権利だ」と主張してきたイランは受け入れなかったとみられる。また、欧州側はイランに米国との協議に戻るよう促したという。
会談には欧州連合(EU)のカラス外務・安全保障政策上級代表(外相に相当)も参加した。13日にイスラエルの攻撃が始まって以降で、西側諸国とイランによる初の対面での交渉だった。
声明によると、欧州側は会談で、イスラエルの安全保障に対する「強固なコミットメント」を改めて表明した。イランの核開発については「民生目的であると信用できない」などとして懸念を示した。
また、国際原子力機関(IAEA)が5月末の報告書で、イランが査察に十分に協力せず核開発を加速させていると指摘したことを踏まえ、IAEAに全面的に協力するようイランに求めた。
一方、BBCによると、イラン側は、アラグチ氏が会談後、報道陣に「(イスラエルによる)攻撃が止まれば、再び外交(交渉)を検討する用意がある」と従来の立場を強調した。また、イランの核開発は平和的なもので、それに対するイスラエルの攻撃は国際法違反だと主張し、「正当な自衛権の行使」を続けると述べた。
トランプ米大統領は、19日公表の声明で、米軍がイラン攻撃に加わるかについて「2週間以内に決断する」と述べた。英仏独などは交戦がさらに拡大する前に、米・イランの外交交渉を取り持ちたい考えだ。
ラミー氏は外相会談前日の19日、米首都ワシントンで米国のルビオ国務長官やウィットコフ中東担当特使と会談した。イラン側に伝える内容を調整したとみられている。【ロンドン福永方人】
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