イスラエルが交渉団を派遣へ ガザ停戦巡り、ハマスの修正案を協議

2025/07/06 07:00 

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 パレスチナ自治区ガザ地区の停戦交渉を巡り、イスラエルは交渉団を仲介国カタールに派遣する方針を固めた。イスラエルメディアが5日報じた。イスラエルは、イスラム組織ハマスが加えた停戦案の修正について検討を続けており、約4カ月ぶりの停戦で合意できるかが焦点となる。

 トランプ米政権が示した停戦案は、60日間の停戦期間中にハマスがガザ地区で拘束している人質10人を解放し、死亡した18人の遺体を返還することなどが柱となっている。ハマスは4日、「前向きな回答」を仲介国に提示。停戦期間中に戦闘終結で合意しなかった場合でも交渉が継続されるよう、米国に保証を求めている。イスラエルのネタニヤフ首相は7日、ホワイトハウスでトランプ大統領と会談する予定だ。

 米ニュースサイト「アクシオス」によると、ハマスは人道支援物資の配給について、イスラエルなどが主導する「ガザ人道財団」ではなく、国連による実施を要求している。また、今年3月に前回の停戦合意が崩れた時点まで、イスラエル軍がガザ地区から撤退することも求めているという。イスラエル側はこれらの要求を拒否しており、駆け引きが続いている。

 停戦協議が続く一方、イスラエルは5日もガザ地区への攻撃を続けた。ガザ保健当局は、過去24時間で70人が死亡したと発表。2023年10月の戦闘開始以降、ガザ側の死者は5万7338人に上っている。

【エルサレム松岡大地】

毎日新聞

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