ガザ停戦交渉、ハマス修正案一部 ネタニヤフ首相「受け入れられず」

2025/07/06 08:52 

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 パレスチナ自治区ガザ地区の停戦交渉を巡り、イスラエル政府は5日、交渉団を仲介国カタールに派遣することを決めた。イスラエルメディアが報じた。イスラム組織ハマスが加えた停戦案の修正内容について検討を続けているが、ネタニヤフ首相は声明で、一部の要求について「受け入れられない」と述べた。

 トランプ米政権が示した停戦案は、60日間の停戦期間中にハマスがガザ地区で拘束している人質10人を解放し、死亡した18人の遺体を返還することなどが柱。5段階に分けて実施するとしている。ハマスは4日、「前向きな回答」を仲介国に提示。停戦期間中に戦闘終結で合意しなかった場合でも、交渉が継続されるよう米国に保証を求めている。ネタニヤフ氏は7日、ホワイトハウスでトランプ大統領と会談する予定。

 米ニュースサイト「アクシオス」によると、ハマスは人道支援物資の配給について、イスラエルなどが主導する「ガザ人道財団」ではなく、国連による実施を要求している。また、今年3月に前回の停戦合意が崩れた時点まで、イスラエル軍がガザ地区から撤退することも求めているという。イスラエル側はこれらの要求を拒否しており、駆け引きが続いている。

 停戦協議が続く一方、イスラエルは5日もガザ地区への攻撃を続けた。ガザ保健当局は、過去24時間で70人が死亡したと発表。2023年10月の戦闘開始以降、ガザ側の死者は5万7338人に上っている。【エルサレム松岡大地】

毎日新聞

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