フジ検証番組、日枝氏は3度依頼も取材拒否 元役員は辞任進言明かす

2025/07/06 12:30 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 フジテレビは6日、元タレントの中居正広氏が元フジアナウンサーの女性に性暴力を加えたと第三者委員会から指摘された問題について、自社の対応を検証する番組「検証 フジテレビ問題~反省と再生・改革~」を放送した。

 港浩一・前社長や大多亮・元専務らが番組のインタビューに応じ、問題発生後の対応などについて振り返った。一方、40年以上取締役を務め、フジの経営に大きな影響を与え続けた日枝久氏にも3度にわたって取材を申し込んだが、応じることは一度もなかったという。

 番組では、日枝氏の「腹心」とされる尾上規喜・前監査役や、かつて直属の部下だった遠藤龍之介・前副会長が日枝氏について語る場面も放送された。

 尾上氏は3月に日枝氏の取締相談役退任が発表される直前の日枝氏の様子を「諸悪の元凶は日枝だ、という世論には納得できないようだった」と明かした。

 また、遠藤氏は日枝氏の影響力の源泉を「人事権を持っているから」と指摘し、「人事の天才というあだ名もあった」と振り返った。

 遠藤氏はフジが1月27日に行ったやり直しの記者会見前日に日枝氏と直接面会し、辞任を迫ったことも明らかにした。遠藤氏は「あなたが辞めないと(問題が)終息しない」「日枝さんの歓心を得ようとする役員や局長の動きが若い人のモチベーションを下げているのが非常によくないことの一つだ」と訴えたが、日枝氏は「辞めない。お前は戦わないで辞めるのか」などと答え、自ら辞任することを拒否。説得を40分ほど続けたが、日枝氏が首を縦に振ることはなかったという。

毎日新聞

社会

社会一覧>