ハラスメント風土巡り証言も 参加者「異常な会」 フジ検証番組
フジテレビは6日、第三者委員会が認定した元タレント・中居正広氏による同局元アナウンサー女性への性暴力問題について、自社の対応などを検証する番組を放送した。冒頭、清水賢治社長が「人権・コンプライアンスの問題で、ご迷惑とご心配をおかけしていることを深くおわびします」と改めて謝罪した。同問題は2023年6月に発生。当時対応した港浩一前社長や大多亮元専務らが取材に応じ、対応を誤った一連の経緯について証言した。
番組では、女性が「業務の延長線上の性暴力」を受けたなどと第三者委が認定した3月末の調査報告書の内容を紹介。港氏は女性に対し「謝りたい。女性の気持ちに寄り添いきれず、苦しめた」と謝罪した。港氏らが23年8月に同問題の報告を受けた際、「プライベートな男女間」のトラブルとして対処したことについて、女性が中居氏のマンションに行ったことなどを理由に判断し、その後、中居氏への事実確認も行わなかったとした。
第三者委は、フジについて「全社的にハラスメントがまん延」し、番組出演者などとの良好な関係を築くため「性別・年齢・容姿に着目した会合」が多数開かれていると批判した。番組は、この関連で、こうした会合を開いていた港氏や大多氏らに事実確認した。大多氏の会合に参加した女性アナは、大多氏が「女性アナは上質なキャバ嬢だ。ホステスで売れるアナウンサーが良いアナウンサーだというのをいつも言っていた」と証言。大多氏は「(言った記憶は)ないが、(証言者は)記憶していると思うので否定は全くしない」と述べた。港氏の会合に参加していたメンバー女性は「若手で見た目の良い接待に使える女性だけを集めていて、異常な会」と語った。
また、問題の背景となった組織風土に絡み、フジで40年以上取締役を務めた日枝久氏による役員人事への影響力の弊害が第三者委に指摘されており、番組でも日枝氏の責任について取り上げた。日枝氏に3回取材を申し込んだが応じなかったと説明され、元幹部らの証言で検証。日枝氏が人事権を持ち続けたことが、フジのガバナンス(企業統治)が機能しなかった一因と伝えた。
日枝氏の側近だった遠藤龍之介前副会長は、10時間以上に及んだ1月27日の記者会見前日、日枝氏と会って40分間ほど辞任を説得したと明かした。遠藤氏は「辞めていただかないと(問題が)収束しないんじゃないか」と伝え、長年の日枝体制の悪影響について「日枝さんの歓心を得ようとしている役員・局長の動きが若い人のモチベーションを極端に下げている」と訴えたが、日枝氏は「辞めない。お前は戦わないで辞めるのか」と拒否したという。07~13年にフジ社長を務めた豊田皓氏は、役員指名も役員報酬の決定も「日枝氏が行っており、ガバナンスが機能していなかったことは事実だ」と書面で証言した。
番組では、中居氏と女性を引き合わせた元編成部長についても取り上げた。一緒に仕事をした経験がある社員が証言し、元編成部長と中居氏はマージャン仲間で、中居氏から誘いの電話が来れば「プライベートもなげうって一目散に飛んでいく」関係だったとした。別の社員は、元編成部長が出世した背景に、力のあるタレントと大型番組を作ってヒットさせていることが評価されたという実情を話した。【平本絢子、諸隈美紗稀】
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