「平成最悪の水害」西日本豪雨7年 被災地で追悼「思い出が苦しい」

2025/07/06 19:07 

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 300人超が亡くなった2018年の西日本豪雨は6日、発生から7年となった。「平成最悪の水害」とされており、岡山、広島両県の被災地では多くの人が犠牲者を悼んだ。

 この豪雨は停滞した梅雨前線の影響などで発生し、河川の氾濫や土砂崩れが相次いだ。

 岡山県では95人(うち災害関連死34人)が亡くなった。甚大な浸水被害が出た倉敷市真備町地区には献花台が設けられ、地域住民らが次々と訪れた。

 献花に訪れた団体職員の諏訪里美さん(59)は「犠牲になった方への思いや、助けてくださった方々への感謝が入り交じっている」と胸中を明かす。豪雨の経験は脳裏から離れておらず、「災害の映像をテレビで見るだけで心臓がバクバクする」と話した。

 一方、広島県では153人(うち災害関連死44人)が犠牲になった。県内で最も多い30人が死亡した呉市ではこの日、市民ホールに献花台が設けられた。

 手を合わせた鍵中伸夫さん(76)は大量の土砂が自宅に流れ込み、妻と次女を亡くした。自身も両腕に障害が残っており、「楽しかった時の思い出がよみがえり、苦しい気持ちになる。つらい思いをする人が出ないよう、災害時には早めに避難してほしい」と呼びかけた。【平本泰章、井村陸】

毎日新聞

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