大麻成分含むグミで2歳女児が一時意識不明 タイ政府が緊急調査へ

2025/07/07 18:44 

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 タイ北部チェンマイで7月、2歳の女児が大麻成分を含むグミを誤って約10粒食べ、一時意識不明となる事件が発生した。これを受け、ソムサック保健相は6日、大麻成分を含む飲食物に関する緊急調査を関係当局に指示した。

 地元紙バンコク・ポストによると、今月初め、眠そうにして昼食を食べない女児の異変に気づいた保育園が家族に連絡し、女児は病院に運ばれた。当初は原因が分からなかったが、その後、直前にあった家族の誕生パーティーで、招待された夫婦が大麻グミを持参し、家に置いていったことが判明。女児が約10粒食べたと推測された。

 女児は病院で一時意識不明となり、回復後に一度は退院したが、高熱と幻覚の症状が続いたため再入院したという。父親は脳への長期的影響も懸念し、グミを持ち込んだ夫婦を地元警察に刑事告発した。

 事件を受け、ソムサック保健相は6日、大麻入り飲食物を製造・販売する業者に対し、適切な許可や表示があるか調査し、違反があれば取り締まるよう関係当局に指示したと発表した。

 タイは2022年にアジアで初めて大麻を解禁したが、犯罪の増加や若年層への影響が問題視され、25年6月から政府は一転して規制強化に乗り出している。【バンコク国本愛】

毎日新聞

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