ロシアと北朝鮮は「同盟関係の水準」 金正恩氏、ロシア外相と会談

2025/07/13 11:33 

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 北朝鮮国営の朝鮮中央通信は13日、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記が訪朝中のロシアのラブロフ外相と12日に行った会談内容を伝えた。

 金氏は会談で両国関係が「同盟関係の水準」にあると評価。「共同の核心的利益を守るための重要問題」や地域情勢についての認識をすり合わせたという。またロシアのウクライナ侵攻については「根源的解決に向けたロシアの全ての措置を無条件に支持する用意がある」と表明した。

 北朝鮮は昨年10月以降、ロシアに兵士を派遣しており、追加派兵やウクライナとの和平交渉について協議した可能性がある。

 両氏は昨年6月に締結した包括的戦略パートナーシップ条約締結に基づいて、2国間関係の「全面的な拡大と発展を強く推進する」ことで一致した。露外務省によると、ラブロフ氏はプーチン大統領が「近い将来、(金氏と)直接会うことを期待している」と伝えた。金氏の訪露について協議したとみられる。

 また12日には北朝鮮の崔善姫外相とラブロフ氏の間で、「戦略対話」も行われた。両国は昨年11月の両外相会談を対話の1回目と位置づけており、今回は2回目となる。「国家主権と領土の完全性、国際的正義」を守るための戦略的コミュニケーションと協力を更に深めることで合意し、2026~27年の交流計画書を策定したという。

 今回の会談が行われた東部・元山では、1日に豪華リゾート地区がオープンしたばかり。露外務省によるとラブロフ氏は「元山のようなすばらしい場所が可能性を発揮できるようになることを私もロシア人観光客も望んでいる」と発言。リゾート開発は金氏の「肝いり」事業であることから、観光交流を促進させる狙いがあるとみられる。【ソウル日下部元美】

毎日新聞

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