シナイ半島で古代エジプトの「銅の精錬所」発掘 重さ1キロ超の塊も

2025/09/15 08:55 

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 エジプト観光・考古省は14日、シナイ半島南部で古代エジプトの銅の精錬所の遺構を発掘したと発表した。古王国時代(紀元前27世紀~同22世紀)からシナイ半島が銅やターコイズの採掘場所として活用されていたことを示す発見といい、「古代におけるシナイ半島の戦略的な重要性を反映している」と指摘している。

 発表によると、発掘された複数の建物の遺構の内部から、かまどや銅のインゴット、ふいごの先端部分などが見つかった。中には重さ1キロを超える銅の塊もあったという。これらの建物は、当初は採掘現場の監視所として利用され、新王国時代(紀元前16世紀~同11世紀ごろ)に精錬所に変わったとみられている。

 シナイ半島は古代から銅を産出することで知られ、現地で採掘・精錬してからナイル川流域に送り、軍事用や工芸品などに加工していたという。【カイロ金子淳】

毎日新聞

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