英仏独がイランと電話協議 制裁復活巡り「数日内の行動」求める

2025/09/18 10:17 

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 イランの核開発問題を巡り、国連安全保障理事会で対イラン制裁復活の手続きを開始した英国、フランス、ドイツの外相は17日、イランの外相と電話協議した。ドイツ外務省の発表によると、英仏独は「数日以内に具体的な行動がなければ制裁復活を進める」と警告し、早期の核関連施設への査察受け入れなどを求めた。

 英仏独は、国連安保理での30日間の審議期間中に外交努力を続け、イランが譲歩すれば制裁復活を先送りする可能性にも言及している。ロイター通信によると、今回の協議では譲歩を引き出すことはできなかった。

 イランのアラグチ外相は協議後、国営メディアに対し、国際原子力機関(IAEA)と査察再開に向けた「技術的な手順」について9日に合意したことに言及。イランは「責任を持ってIAEAと対話を始めている」と強調した。だが査察再開の具体的なスケジュールなど詳細は未定のままで、英仏独は不十分とみている。

 イラン核合意の当事国である英仏独は8月末、イランのウラン濃縮活動などが合意違反に当たるとして制裁復活の手続きを開始した。30日間の審議期間中に制裁を回避する新たな決議案が採択されなければ、国連の対イラン制裁が復活する。【ベルリン五十嵐朋子】

毎日新聞

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