安保理緊急会合でロシアへの非難相次ぐ エストニア領空侵犯巡り

2025/09/23 07:43 

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 国連安全保障理事会は22日、ロシア軍の戦闘機がエストニアの領空を侵犯したことを受け、緊急会合を開いた。ロシアは領空侵犯を否定したが、欧米各国からは非難の声が相次いだ。

 会合に先立ち、エストニアは日本を含む50カ国による共同声明を発表し、「地域全体を紛争に近づけるエスカレーション」だと批判。ウクライナとの停戦に応じるよう要求した。

 今回の安保理会合には、米国のウォルツ前大統領補佐官が国連大使として初めて参加した。現状について、トランプ米大統領がロシアとウクライナの終戦に向けて注力している時期だと強調。「ロシアには、リスクを拡大させるのではなく、緊張緩和の道を探ることを期待する」と説明した。

 さらに、「ロシアは紛争に多くの国を巻き込もうとしているのか、あるいは、戦闘機や無人機を完全に制御できていないのか。いずれにしても憂慮すべき事態だ」と語った。

 ロシアのポリャンスキー国連次席大使は、ロシアが領空侵犯したという「証拠」はないと反論し、ロシアを批判することが目的だと主張した。

 エストニア軍は19日、ロシアの戦闘機3機が、エストニアの領空を侵犯したと発表。今月9日以降、ポーランドとルーマニアでもロシアの無人機による領空侵犯があった。【ニューヨーク松井聡】

毎日新聞

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