韓国国会で「検察庁廃止」法案が可決 78年の歴史に幕

2025/09/26 21:30 

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 韓国国会は26日、検察庁を廃止し、捜査と起訴をそれぞれ別の新組織が担うことを柱とした政府組織法改正案を賛成多数で可決した。聯合ニュースが伝えた。国務会議(閣議)の決定で成立となり、検察庁は2026年9月に廃止される。1948年に韓国政府と共に樹立された検察庁が、78年の幕を閉じる。

 報道によると、改正案は、法務省傘下に起訴を担当する「公訴庁」と、行政安全省傘下に捜査を担当する「重大犯罪捜査庁」を新設する内容。韓国では検察に権力が集中し、政治的な報復の原因になっているとの批判が根強い。

 国会で過半数の議席を持っている進歩系与党「共に民主党」が法案を主導。賛成174人、反対1人、棄権5人で可決された。野党「国民の力」の議員らは反発し、表決に出席しなかった。

 検察改革を巡っては、2021年に進歩系の文在寅(ムン・ジェイン)政権が検察の捜査権を分散することを目的に政府から独立した高官犯罪捜査庁(高捜庁)を設立したが、運用に関する規定の整備が不十分などと指摘されていた。【ソウル日下部元美】

毎日新聞

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