ロシアがウクライナのエネルギー施設攻撃 停電やガス施設停止も

2025/10/04 15:36 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 ロシアの侵攻を受けるウクライナ東部ハリコフ州と中部ポルタバ州で2日夜から3日未明にかけ、ガス関連施設への大規模な攻撃があり、ポルタバ州では一部のガス製造施設が稼働を停止した。エネルギー需要が高まる冬を前にロシアはエネルギー関連施設への攻撃を強めている。

 ウクライナの国営ガス企業「ナフトガス」は3日、自社のガス製造施設が深刻な被害を受けたと発表した。弾道ミサイルを含むミサイル35発と無人航空機(ドローン)60機による攻撃で、ウクライナへの全面侵攻が始まってから最大規模だったという。エネルギー大手「DTEK」は、攻撃でポルタバ州の複数のガス施設が停止したと発表した。

 ロイター通信などによると、1日には北部キーウ州の変電所が攻撃された。この影響で北部チェルニヒウ州では30万戸を対象に計画停電が実施され、3日時点で復旧作業が続いているという。1日にはチョルノービリ(チェルノブイリ)原発が3時間にわたり停電した。

 一方、ウクライナ軍も3日、ウクライナ領から約1400キロ離れたロシア南西部オルスクの石油精製施設を攻撃した。英紙フィナンシャル・タイムズによると、ロシアの石油精製所は38カ所あり、ウクライナ軍は今年8月以降にそのうちの16カ所を攻撃したという。【ベルリン五十嵐朋子】

毎日新聞

国際

国際一覧>

写真ニュース