トランプ政権、職員4000人超を「クビに」 政府閉鎖長期化で

2025/10/11 17:30 

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 米連邦政府機関の一部閉鎖をめぐり、トランプ政権は10日、政府職員の人員削減を開始したと明らかにした。対象は少なくとも7省庁計4000人超に上るという。与野党対立で当面の政府運営資金を手当てする「つなぎ予算案」成立のめどが立たない中、政権は強硬措置に踏み切った。

 政府職員の削減計画を主導するホワイトハウスのボート行政管理予算局長がX(ツイッター)で明らかにした。トランプ政権は「予算不足」を理由に、一時帰休中の職員の一部をそのまま解雇するよう各機関に指示していた。

 政権側が10日に連邦地裁に提出した書面によると、計画の内訳は、財務省1446人▽厚生省1100~1200人▽教育省466人――などとなっている。

 10日にホワイトハウスで記者団の取材に応じたトランプ氏は、削減対象の職員の多くが「民主党系だ」と主張し、民主党が重視する政策の関連機関が中心になると明らかにした。

 民主党上院トップのシューマー院内総務はXに「政府閉鎖による全ての失業と傷付く家族、削減される行政サービスに対する責任は共和党にある」と批判した。共和党の一部からも懸念の声が上がっており、マコウスキー上院議員は「連邦職員に対する政権の懲罰的な行為だ」と述べた。

 医療費補助の延長などを求める民主党と予算案成立の先行を求める共和党の対立は解消の見通しが立っておらず、上院での審議も14日以降に持ち越しになった。【ワシントン金寿英】

毎日新聞

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