北朝鮮が最新ICBM「火星20」公開 米国向け政治的メッセージか
北朝鮮国営の朝鮮中央通信は11日、首都・平壌で10日に朝鮮労働党の創建80周年を記念する軍事パレードが開催されたと伝えた。パレードでは、最新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)の「火星20」が初めて公開され、同通信は「最強の核戦略兵器だ」と評価した。
韓国の聯合ニュースによると、北朝鮮が軍事パレードを開催するのは、2023年9月以来、約2年ぶり。
北朝鮮は9月上旬、火星20に使用される大出力の固体燃料エンジンの地上噴射試験を行った。24年10月には米本土全域に届くとされる「火星19(射程約1万5000キロ)」の発射実験をしており、火星20では、さらなる射程の延長や、迎撃を困難にするための多弾頭化などを図っている模様だ。
峨山(アサン)政策研究院の梁旭(ヤンウク)研究委員は、北朝鮮は24年11月にICBMの「火星19」を火星型の「完結版」と発表したと指摘した上で、「火星19の性能が十分でなかった可能性がある」と指摘。まだ火星20は発射実験を経ていないことから、現時点での公開は「核保有国としての米国に対する政治的なメッセージの側面が強い」と分析した。
この他、パレードでは、核弾頭が搭載可能な中長距離・極超音速ミサイルや、長距離巡航ミサイルなどが登場。梁氏はこれらのミサイルが日本も射程に収めているとし、「日韓両国に対するミサイル脅威が強化されたと見るべきだ」と警戒感を示した。
朝鮮中央通信によると、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党総書記は演説で、「私にとって、わが党にとって軍隊は名実共に力だった」と強調。朝鮮人民軍は「一切の脅威を消し去る無敵の実体として進化し続け、絶えず強化されなければならない」と訴えた。
また、「革命武力が国際的正義と真の平和のために海外戦場で英雄的精神を発揮し、勝利を達成した。党の意志と軍の思想的完璧さを余すところなく見せてくれた」と述べ、ウクライナ軍との戦闘のためロシアに派遣された兵士らを称賛した。タス通信によると、実際にロシアに派遣された部隊もパレードに参加しており、戦果を強調したとみられる。
パレードには訪朝している中国の李強首相(共産党序列2位)、ロシア与党党首のメドベージェフ前大統領らも出席した。北朝鮮メディアが配信した写真にはロシアの国旗を掲げる兵士も写っており、ロシアとの連携も示した。【ソウル日下部元美】
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