メディアと敵対するヘグセス米国防長官 規制強化もトランプ氏は擁護
米国防総省の取材規制指針の策定を主導したとされるヘグセス国防長官は、1月の就任後、メディアへの敵対姿勢を強めてきた。10月14日にホワイトハウスでトランプ大統領とともに記者団の取材に応じ、「(指針は)安全保障を尊重するための取り組みだ」と主張。トランプ氏も理解を示した。
ヘグセス氏は、トランプ政権に近い保守系FOXニュースの司会者から国防長官に転身。就任前には過去に性的暴行容疑で捜査を受けたことや、過剰飲酒を巡る問題などが相次いで報じられた。
長官就任後の2月には、国防総省に常駐していたCNNテレビなど数社を専用スペースから追い出し、代わりに右派メディアのワン・アメリカ・ニュース・ネットワーク(OANN)などを入れたほか、庁舎内で記者が自由に立ち入れる範囲も大幅に制限した。
一方で3月以降、イエメンの親イラン武装組織フーシ派への攻撃計画を機密性の低い通信アプリで妻らと共有した疑惑が浮上。同省幹部の相次ぐ解雇など人事を巡る混乱も報じられ、「不満を持つ元職員によるリーク情報だ」と怒りをあらわにしていた。
6月には、米軍によるイラン核施設への空爆で与えた被害が限定的だったとする報道に反論する記者会見を開催。「メディアはトランプ大統領の成果をおとしめようとしている」などとまくしたて、トランプ氏に「素晴らしい会見だった」と称賛された。
ヘグセス氏は、この時を含めて省内では2回しか会見を開かず、X(ツイッター)での一方的な発信が目立つ。またバイデン前政権では定期的にあった報道官の記者会見もほとんど開かれていない。
9月に示された指針を巡り、トランプ氏は当初、取材規制は必要ないとの考えを示していた。一方で、10月14日に取材に応じた際には「報道機関は不誠実で、世界の平和や安全保障に問題を起こす」としてヘグセス氏を擁護した。【ワシントン金寿英】
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