EU、対露制裁案を承認 LNGの輸入禁止や外交官の移動制限

2025/10/23 20:14 

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 欧州連合(EU)は23日、ブリュッセルで首脳会議を開き、原油とともにロシアの主要な収入源となっている液化天然ガス(LNG)の輸入を2026年末で禁止するなどの制裁案を承認した。

 ロシアと経済的結びつきが強いスロバキアが最終的に反対を取り下げた。

 制裁では、域内企業の露産LNGの輸入について、短期契約は6カ月後に、長期契約は26年中に禁止する。露石油大手「ロスネフチ」、「ガスプロムネフチ」の2社と域内企業との取引も禁止する。

 また露産原油を不法に運搬し、対露制裁の抜け穴となっているタンカー群「影の船団」118隻を新たに制裁対象に加えた。露外交官のEU域内の移動も制限する。

 EU首脳からは、米国の対露制裁を歓迎する声が相次いだ。EUのカラス外務・安全保障政策上級代表は23日、記者団に「米国から受け取ったシグナルは非常に喜ばしい。我々がここで足並みをそろえることは重要であり、強さの表れだ」と述べた。

 リトアニアのナウセーダ大統領は「この(米国の)決定はロシア経済にとって強い打撃となり、ゲームチェンジャーとなる」と評価した。【ブリュッセル宮川裕章】

毎日新聞

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