朝鮮通信使を「再現」 日韓の30人、ソウル-東京を自転車で走破

2025/11/11 16:36 

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 江戸時代などに朝鮮王朝が日本に派遣した外交使節団「朝鮮通信使」がたどった道を自転車で走破する「自転車新朝鮮通信使」(韓国外務省主催)の一行が11日、フィニッシュ地点の東京に到着した。

 日韓国交正常化60周年の記念事業で、日韓の20~60代の30人が参加。10月27日にソウルを出発した一行は韓国の古都・慶州や釜山、下関、大阪などを経由し、朝鮮通信使ゆかりの地を巡った。釜山―下関間はフェリーを利用した。

 11日は、最終区間の埼玉―東京間(33キロ)を走った参加者が、東京都港区の芝公園に到着。両国の国旗を振り合い、完走を喜び合った。

 今回、初めて訪韓したという静岡県の佐々木凜子さん(24)は「毎日背中を押してもらい、『みんなでゴールしよう』と声を掛けてもらったことが思い出だ。昔の人たちもこうやって歓迎、協力して大移動していたと思うと感慨深い」と道中を振り返った。

 韓国側の代表を務めた蔣琇淵(ジャン・スヨン)さん(28)は「大きな事故なく完走できて、うれしい。元々日本が好きだったが、今後も続く友好関係ができて良かった」と語った。

 日韓両国では今年、国交正常化60周年の記念行事が各地で行われている。日本政府観光局の推計では、韓国の訪日客数は1~9月で約680万人に達し、昨年を上回るペースとなっている。【川口峻】

毎日新聞

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