「中国はトラブルメーカーになるな」 台湾総統、渡航自粛の再考促す

2025/11/17 20:52 

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 「台湾有事」を巡る高市早苗首相の国会答弁に中国が強く反発していることについて、台湾の頼清徳総統は17日、「自制して大国の風格を見せるべきで、地域の平和と安定を乱すトラブルメーカーになってはならない」と中国に求めた。

 頼氏は記者団に、中国が日本に対し複合的な攻撃を仕掛けていると指摘。「ルールを基礎とする国際秩序の軌道に戻ることが、地域の繁栄と発展にとって助けになる」と、国民に日本への渡航自粛を呼びかけている中国に再考を促した。

 高市氏の発言を巡っては、最大野党・国民党の中で特に中国に近い立場を取る馬英九元総統が「日本政府の軽はずみな言動によって、台湾が苦境に陥るのを歓迎しない」などとフェイスブックに投稿した。これに対して頼氏は「台湾の、特に野党の政治家は日本の国内政治を尊重すべきだ」と苦言を呈した。

 国民党の鄭麗文主席(党首)は17日のフェイスブックへの投稿で頼氏の主張は「火に油を注ぎ、平和を維持するには何も役に立たない」と批判。高市氏の答弁や中国の日本に対する措置には直接触れなかった。【台北・林哲平】

毎日新聞

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