高市首相、日銀の植田総裁と初会談へ 金融政策の方向性を協議か

2025/11/17 21:42 

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 高市早苗首相は18日午後、首相官邸で日銀の植田和男総裁と会談する。首相就任後、植田氏と2人で面談するのは初めて。植田氏率いる日銀が追加利上げのタイミングを探る一方、高市氏は景気優先で利上げに否定的な考えを示しており、トップ会談の内容に注目が集まりそうだ。

 首相官邸が17日に発表した。トランプ米政権の大規模関税などの影響を踏まえた経済情勢や、日銀の金融政策の方向性について意見交換するとみられる。

 植田氏は12日に高市政権が初開催した経済財政諮問会議に出席し、高市氏と顔を合わせている。ただ、この場には多くの民間議員や官僚らが出席しており、2人だけでの込み入ったやりとりはなかった。

 金融緩和と財政拡張を志向する「リフレ派」の高市氏は、景気浮揚の重しとなる利上げに否定的な立場を示してきた。自民党総裁選では「(金融政策の)方向性を決める責任というのは政府にある」などと発言し、政治的独立が求められる日銀の金融政策に介入するような姿勢を見せていた。首相就任後は抑制的な発言が目立つが、市場では「利上げさせたくないのが本音」(エコノミスト)との見方が多い。

 一方、日銀は円安進行でインフレが進行していることもあり追加利上げを模索している。発足直後の高市政権との意思疎通が不十分なこともあり10月会合では見送ったが、早ければ次回12月会合でも利上げに踏み切るとの見方が出ている。【大久保渉】

毎日新聞

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