北朝鮮、官邸関係者の核保有発言に反発 「危険な妄動を断固阻止」

2025/12/21 07:27 

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 北朝鮮外務省の「日本研究所」所長は20日付の談話で、日本の首相官邸関係者が「日本は核保有すべきだ」と発言したことにふれ「核武装化に向かって走っている戦犯国・日本の危険千万な軍事的妄動を断固として阻止しなければならない」と激しく反発した。国営の朝鮮中央通信が21日、伝えた。

 日本研究所長は「日本政府のある高官は、日本が核を保有しなければならないという極めて挑発的な妄言をちゅうちょなく並べ立てた」と指摘。「核武装化は、日本が長い間夢見てきた野望だ」と主張した。

 日本での原子力潜水艦の保有を巡る議論にもふれ「日本当局は、核保有の野望に対する内外の反応をみて、次第に免疫を高めるための世論を作り上げ、核武装化への道を開こうという『大きな作戦』をとっている」などと主張した。

 そのうえで「戦犯国である日本の手中に核兵器まで握られる場合、アジア諸国の頭上に恐ろしい核の惨禍が降り注ぎ、人類が大災害に直面することになるということは、過去の日本による侵略の歴史が如実に証明している」などと唱えた。

 朝鮮労働党機関紙「労働新聞」も21日付で、この談話を伝えた。対外向けの朝鮮中央通信だけでなく、国内向けにも報じた形だ。

 北朝鮮は近年、核ミサイル開発を加速化させており、多数の核弾頭を保有しているとみられている。【ソウル福岡静哉】

毎日新聞

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