ロシア通商代表部元職員ら、金銭で新製品情報を取得疑い 書類送検
工作機械メーカーから新製品の開発情報を流出させたとして、警視庁公安部は20日、在日ロシア通商代表部元職員の30代男性と、このメーカーの元社員の30代男性を不正競争防止法違反(営業秘密の開示)容疑で書類送検した。元職員は諜報(ちょうほう)活動の一環として元社員に接触し、金銭を渡して機密情報を流すよう求めたとみられる。
警視庁によると、元職員はロシアの情報機関に所属していたとみられ、既に出国した。警視庁は9日、外務省を通じて在日ロシア大使館にこの元職員の出頭を要請したが、ロシア側から返答はないという。
書類送検容疑は2024年11月と25年2月、工作機械メーカーの営業秘密に当たる新製品に関する情報を、元社員が口頭で元職員に伝えたとしている。警視庁は元社員の認否や2人がやり取りをした場所の詳細などを明かしていない。
元職員は当初、路上で偶然を装いながら元社員に道を尋ねて接触。その後は定期的に飲食店で会食を重ねた。最初は製品カタログなど公開されている資料を欲しがり、次第に機密性が高い情報を求めるようになったという。元社員は提供の見返りとして、計数十万円の現金を受け取っていた。
在日ロシア通商代表部はロシアの在外公館の一つで、貿易関連業務を担っている。職員は諜報活動も担っているとされ、通信大手ソフトバンクの機密情報がロシア側に渡った事件(20年)でも、元幹部が不正競争防止法違反の教唆容疑で書類送検された。【木下翔太郎】
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