気候変動テーマなのにプライベートジェット急増? ダボス会議に批判

2026/01/20 11:00 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)が19日、スイス東部ダボスで開会した。環境団体グリーンピースの中東欧事務所は、昨年1月の開催時に、世界各国の首脳や企業トップら参加者のプライベートジェットの利用件数が2年前の3倍超と急増し、4人に1人が使ったとの試算を発表した。

 ダボス会議の主要テーマの一つは気候変動対策。参加するために二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの排出が多いプライベートジェットが多用されていることが浮き彫りとなり、グリーンピースの担当者は「偽善だ」と批判している。

 グリーンピースから委託を受けたドイツの環境系シンクタンク「T3トランスポーテーション・シンクタンク」が調査した。スイスなどにある周辺の七つの空港の飛行機の発着数について、2023~25年それぞれの年間と会議前後の期間のプライベートジェット発着状況を比較し、会議の出席目的とみられる件数を試算した。

 その結果、23年は227便、24年は628便、25年は709便と、急増していることが確認された。参加者数から計算すると、25年は参加者4人につき1便が利用されたことになるという。

 また、出発地の多くは欧州などの近接地からで、7割は鉄道などで代替可能だったとしている。

 プライベートジェットは乗客が一般の旅客機よりも少なく、効率的とされる機種でも1キロの移動に自動車の20倍以上の温室効果ガスを排出するという。

 グリーンピースの担当者は「世界で最も力があり超富裕層のエリートたちが、文字通り地球を燃やしながら地球的規模の課題について議論し合うのは純然たる偽善だ」とコメントした。

 今年のダボス会議は19~23日に開催され、60人を超える国家元首や政府首脳、世界的企業のトップ約850人が参加する予定だ。【ブリュッセル岡大介】

毎日新聞

国際

国際一覧>