トランプ氏、グリーンランド要求にノーベル賞影響 「平和の義務ない」

2026/01/20 03:11 

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 トランプ米大統領は18日、デンマーク自治領グリーンランドの領有を要求している理由を巡り、昨年のノーベル平和賞を受賞できなかったことを挙げ、「もはや純粋に平和について考える義務があると感じない」と述べた。ノルウェーのストーレ首相に返信したメッセージの内容をロイター通信などが報じた。

 トランプ氏は17日、グリーンランドの領有に反対するノルウェーや英仏独など欧州8カ国に追加関税を課すと表明。欧州が反発する中、ストーレ氏が18日にフィンランドのストゥブ大統領と合同でトランプ氏に対し、緊張緩和に向けた電話協議を提案するメッセージを送った。

 ロイターによると、トランプ氏は返信で「八つ以上の戦争を止めた私に対し、あなたの国はノーベル平和賞を与えないことを決めた」と批判。「平和は常に重要だが、今は米国にとって何が良くて適切なのかを考えている」とつづった。

 また、「デンマークはその土地(グリーンランド)をロシアや中国から守れないのに、なぜ『所有権』を持つのか。何の文書もなく、数百年前にボートが上陸しただけだ」との持論を展開。「我々がグリーンランドを完全かつ全面的に支配しなければ、世界は安全ではない」と主張した。

 ストーレ氏はトランプ氏に「(平和賞を選考する)ノーベル賞委員会は政府から独立した機関だ」と伝え、ノルウェー政府は選考に関与していないことを説明したという。

 トランプ政権はグリーンランド領有のために軍事力を行使することを否定しておらず、欧州では懸念が広がっている。米欧の対立が深まれば、米国が仲介するロシアとウクライナの和平交渉にも影響が出る恐れがある。

 トランプ氏はスイス東部ダボスで19日に始まった世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に出席する見込み。ストーレ氏ら欧州各国の首脳もダボス入りしてトランプ氏と会談する意向を示している。【ベルリン五十嵐朋子】

毎日新聞

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