解散表明、事実上の選挙戦へ突入 「首相としての進退」言及も
高市早苗首相(自民党総裁)は19日、首相官邸で記者会見し、23日召集の通常国会冒頭で衆院を解散する考えを表明した。衆院選を27日に公示し、投開票日を2月8日とする方針も明かした。解散から投開票までは戦後最短の16日間となる。首相は解散に踏み切る理由について「高市内閣が取り組み始めたのは、国の根幹に関わる重要政策の大転換だ。連立政権の枠組みも変わり、国民に正面から問いかける道を選んだ」と説明した。首相が選挙日程を明言したことで、与野党は事実上の選挙戦に突入する。
自民と日本維新の会が昨年10月に連立政権を発足させてから国政選挙は初めてで、連立政権の枠組みについて信を問う。首相は衆院選の獲得議席目標について「与党で過半数を目指す」と掲げた。目標議席に届かない場合は「私自身も首相としての進退をかける」と言及した。
首相は、政権が掲げる責任ある積極財政への転換や安全保障政策の抜本強化、インテリジェンス(情報活動)機能の強化などを挙げ、「国論を二分するような大胆な政策だ」と強調。「半年近くに及ぶ国会で、大胆な政策改革にも批判を恐れることなく果敢に挑戦していくためには、どうしても国民の信任も必要だ」と述べた。
首相はこれまで物価高対策などを優先する方針を掲げてきたが、衆院解散に伴う総選挙で2026年度予算案の年度内成立は極めて難しくなる。首相は「26年度予算の成立を可能な限り早く実現したい」と意気込んだが、「暫定予算の編成が必要になるかもしれない」とも述べた。
首相は物価高対策として、現行8%の飲食料品の消費税率を2年間に限ってゼロとする方針を表明。「自民と維新の連立政権合意書に書いた政策でもあり、私自身の悲願でもあった」と明かし、税と社会保障の一体改革を議論する「国民会議」で赤字国債に頼らず財源をどう確保すべきか検討する考えを示した。
衆院選は連立政権を組む自民、維新に対し、立憲民主党と公明党が結成した新党「中道改革連合」などの野党が挑む構図となりそうだ。野党は「党利党略の解散だ」との批判を強めているが、首相は「半年前の参院選で戦った相手である立憲に所属しておられた方々をかつての友党(公明)が支援する点は疑問を感じざるを得ない」と批判した。【飼手勇介】
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