解散表明に野党反発 「自己保身だ」「疑惑、選挙戦で問う」

2026/01/19 20:56 

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 高市早苗首相(自民党総裁)が23日召集の通常国会冒頭に衆院を解散する意向を表明した。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と自民議員の新たな接点が報じられ、連立を組む日本維新の会では地方議員の「国保逃れ」も発覚する中での解散表明に、野党は批判を強めている。

 「予算委員会で長い時間触れられたくない、逃げたいという気持ちがあるとすれば、今回の解散は自己保身解散だ」。立憲民主党の野田佳彦代表は19日、記者団にこう述べ、首相の解散表明を批判。公明党の斉藤鉄夫代表も「疑惑が大きくなる前に解散するとも言われている。疑惑が明らかになってくれば、選挙戦で問うていきたい」と語った。

 韓国メディアは昨年末、旧統一教会の徳野英治元会長が2021年の衆院選後に総裁の韓鶴子(ハン・ハクチャ)被告(政治資金法違反罪などで公判中)に対し「応援した国会議員総数は自民だけで290人に達する」と報告したと伝えた。

 れいわ新選組の高井崇志幹事長は18日のNHK番組で、報告には首相の名前もたびたび出てくると指摘。一般社団法人の理事就任などにより高額な国民健康保険料を逃れる「脱法的行為」に関与したとして維新の地方議員が処分を受けたことなども挙げ、「国会で追及されたくない、予算委で聞かれたくない。支持率が下がることが目に見えているから解散するのではないか」と指摘した。

 首相は19日の記者会見で「高市早苗が総理大臣でよいのかどうか、主権者たる国民に決めていただく」と述べた。高い内閣支持率を背景に自身の進退を争点に掲げ、選挙戦を有利に進める戦略とみられるが、国民民主党の玉木雄一郎代表は「(解散で)新たに何を獲得しようとしているのか非常にわかりにくい」と疑問視した。衆院選は直接首相を選ぶ仕組みではなく、斉藤氏も「議院内閣制の中では違和感のある発言だ」と述べた。

 台湾有事が存立危機事態になり得るとの首相の国会答弁をきっかけに、日中関係は悪化した。共産党の田村智子委員長は「内政も外交も、政治とカネの問題も統一教会との癒着も、論戦ができない事象が次々と起きている。論戦をすれば内閣支持率を保てるかどうかわからない」と指摘し、「そこ(論戦)から逃げて政権の信任が得られたという形を作ろうという本当にひきょうなやり方だ」と批判した。【池田直、野間口陽、田辺佑介】

毎日新聞

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