「米国の夢を墓場に」 イランは徹底抗戦 無条件降伏の圧力受け

2026/03/07 18:53 

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 トランプ米大統領は6日、自身のソーシャルメディアで、交戦中のイランに対して「無条件降伏以外に合意はない」と圧力をかけた。

 一方で、米CNNテレビに対し、死亡したイランの最高指導者ハメネイ師の後継について、米国やイスラエルなどと良好な関係を築けることが重要だと強調。「宗教指導者でも構わない」とし、必ずしも民主的な国家にこだわらない姿勢も示唆した。

 これに対し、イランのペゼシュキアン大統領は7日のテレビ演説で「(イランの)無条件降伏という(米側の)夢を墓場に持っていく」と一蹴し、徹底抗戦の構えを見せた。

 戦闘が中東全域に拡大し、原油価格の高騰など世界経済にも影響が出る中、米側の「出口戦略」が焦点となっている。米ブルームバーグ通信は6日、サウジアラビアが水面下でイランとの接触を進めていると報じたが、停戦に向けた兆しは出ておらず、先行きは見通せない。

 米ホワイトハウスのレビット報道官は6日、「無条件降伏」の定義について、「大統領が、目標が完全に達成されたと判断した時点で無条件降伏になる。彼ら(イラン)が宣言するかどうかは関係ない」と説明。目標達成までの期間は「4~6週間」との見方を示した。

 米国とイスラエルは6日も、イランの武器の製造拠点を中心に攻撃を続けた。米シンクタンク「戦争研究所」によると、イスラエル軍はテヘラン州南東部の弾道ミサイルを製造する施設など工業地帯を集中的に空爆した。米中央軍によると、これまでに3000カ所以上の標的を攻撃したという。

 またイスラエル軍は6日、テヘラン中心部でハメネイ師の自宅地下にあった施設を空爆したと発表した。約50機の戦闘機が精密誘導弾を用いて破壊したという。施設はハメネイ師殺害後も、政権幹部に使用されていたとしている。

 イランによる報復攻撃も続いている。ペゼシュキアン氏は7日の演説で、最高指導者の職務を代行する臨時指導評議会が6日、近隣諸国からイランへの攻撃がない限り、報復攻撃の対象としないことを決めたと明らかにし、「近隣国に謝罪する」と語った。ただ、7日もアラブ首長国連邦(UAE)などでは無人機攻撃などがあり、迎撃が行われた。湾岸諸国には多くの米軍基地があり、イランによる攻撃がやむのかは見通せない。

 中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」などによると、バーレーンにある、湾岸6カ国で作る「湾岸協力会議」が管理する建物周辺でも攻撃があった。被害はなかったが、湾岸諸国に停戦圧力をかける狙いがあるとみられる。【エルサレム松岡大地、ワシントン松井聡、カイロ金子淳】

毎日新聞

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