トランプ氏、過去の納税監査「永久禁止」でも合意 「異例」指摘
トランプ米大統領が自身の納税記録を漏えいさせたとして、内国歳入庁(IRS)などを相手取り、100億ドル(約1兆5900億円)の支払いを求めた損害賠償訴訟の和解を巡り、米司法省は19日、新たな合意事項を追加した文書を公表した。過去に提出されたトランプ氏と一族、関連企業の納税申告について、IRSの監査を「永久に禁止する」との内容だ。
元IRS幹部はAP通信に対し、「IRSが個人や事業者に対し、あらかじめ永久に監査を控えると合意した事例は記憶にない」と述べ、極めて異例の措置だと指摘している。
◇米紙報道受け、IRSを提訴していた
トランプ氏の納税記録を巡っては、米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)が2020年、トランプ氏が10年間にわたり所得税を全く納めていなかったと報道。これに対し、トランプ氏が今年1月、IRSが記録流出を防ぐ措置を怠ったとして、長男ジュニア氏、次男エリック氏とともに提訴していた。
NYTは24年には、トランプ氏らが事業の損失を過大に計上して税の優遇措置を受けたなどとして、IRSの監査を受けたと報道。追加で1億ドル以上の税負担が生じる可能性があったという。トランプ氏らに対する監査が現在まで継続していたかは不明だが、今回の合意によって、今後の監査を阻止する狙いがあるとみられる。
トランプ氏らが起こした損害賠償訴訟を巡っては、司法省が18日にトランプ氏側との和解を発表し、「不当な捜査を受けた被害者」への補償金として総額17億ドル超の基金を設立すると明かした。バイデン前政権下で訴追されるなどしたトランプ氏の側近や支持者が支給対象となる可能性がある。【ワシントン金寿英】
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