国連安保理、ノーベル平和賞受賞者の出席拒否 イエメン情勢巡り
イエメン情勢を巡り、13日に開かれた国連安全保障理事会で、イエメンの人権活動家でノーベル平和賞受賞者のタワックル・カルマンさんが出席を認められない事態となった。
安保理による出席拒否は異例。カルマンさんは安保理について「(イエメンの)市民社会や女性の声が届く場であるべきだ」と批判した。
カルマンさんは議長国のデンマークに招待されたが、外交筋によると、非公開の審議で一部の理事国がカルマンさんの出席に強く反対したという。理由は明らかになっていない。
イエメンは10年以上内戦が続いており、首都サヌアなどを掌握する親イラン武装組織フーシ派と暫定政権、南部の分離派が対立する。
米イスラエルとイランの戦闘を巡り、フーシ派はイランを支援。暫定政権を支援するサウジアラビアへの攻撃も強めている。
カルマンさんは13日、記者団に対し、中東の危機を終わらせるためには、国際社会が「イエメン人の側に立ち、国家の再興を助ける必要がある」と主張。安保理は各勢力の対話を促進し、政治的な解決に導く支援をしてほしいと述べた。
カルマンさんは2011年、中東の民主化要求運動「アラブの春」で非暴力運動を展開し、ノーベル平和賞を受賞している。
安保理では国連のフレッチャー事務次長(人道問題担当)らがイエメンの現状を説明。約600万人が「飢餓に近い」食料不足に苦しみ、地域の緊張やインフレ、経済危機、人道支援の欠如が拍車をかけていると述べた。また、フーシ派に拘束された73人の国連職員らの即時解放を求めた。【ニューヨーク三木幸治】
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