米、軽油の輸出禁止を検討 歴史的高値で政権に圧力、姿勢転換

2026/09/23 11:56 

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 ベッセント米財務長官は22日、ディーゼル燃料(軽油)の輸出禁止を検討していると明らかにした。輸出分を米国内での流通に振り向けることで、過去最高値を連日更新する軽油価格の抑制につなげる狙い。これまで米政権は軽油の禁輸に慎重姿勢を示してきたが、11月の中間選挙を前に物価上昇(インフレ)への対応強化を迫られている。

 トランプ大統領はこの日、出張先のニューヨークの国連本部で記者団に「軽油の輸出はやめようと言ってきた」と述べ、側近らに対応を求めてきたことを明らかにした。その後、ベッセント氏は輸出禁止措置が可能か、全面禁輸と部分禁輸のどちらが有効かをそれぞれ検討していると説明した。

 ◇イラン攻撃前と比べ7割超急騰

 中東情勢の混乱やロシアの輸出禁止措置を背景に、軽油価格は歴史的な高値で推移している。全米自動車協会(AAA)によると、22日の小売価格は全米平均で1ガロン(約3・8リットル)当たり6・52ドル(約1023円)だった。イラン攻撃前の2月末に比べて7割超急騰しており、直近1カ月でも2割近く上昇した。

 軽油はトラックや農業機械の燃料として利用される。農業が盛んな州選出の与党・共和党議員を中心に、価格引き下げに向けた輸出禁止措置を講じるよう政府への圧力が強まっていた。

 ◇エネルギー長官は輸出制限に消極的

 軽油の輸出を制限した場合、米国内での供給量が需要を上回り、短期的には価格引き下げが実現する可能性がある。ただ、専門家の間には、世界の市場混乱や世界的な価格上昇を招き、かえって米経済に悪影響を及ぼすとの指摘がある。最近もライト・エネルギー長官やバーガム内務長官らが消極的な考えを示していた。【ワシントン浅川大樹】

毎日新聞

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