沖縄市長選 新人で自公系の花城大輔氏が初当選 知事系破る
市長の死去に伴う沖縄市長選が26日、投開票され、元沖縄県議で無所属新人の花城(はなしろ)大輔氏(53)=自民、公明推薦=が、玉城デニー知事が支援した元県議で無所属新人の仲村未央(みお)氏(52)=立憲民主、共産、社民、地域政党・沖縄社会大衆党推薦=を破り、初当選した。投票率は49・11%で、2022年の前回選(45・14%)を3・97ポイント上回った。当日有権者数は11万875人。
県内の市長選で玉城知事派の候補は敗北が続く。那覇市に次いで人口が多い沖縄市で、14年以来11年ぶりの非自民系市長の誕生を狙ったが、成らなかった。
桑江朝千夫(さちお)市長が24年12月、3期目の途中で病気療養中に死去し、選挙となった。
花城氏は陸上自衛隊員や自営業、沖縄青年会議所理事長を経て、県議を4期目途中まで務めた。自民党県連では幹事長にも就いた。
保守市政の継続を訴え、政府と連携して公共事業による地域振興に取り組むと強調。21年に開業し、23年にはバスケットボール男子のワールドカップ(W杯)会場になった「沖縄アリーナ」(最大1万人収容)への国際イベントの誘致や、埋め立て工事が進む市東部の人工島開発を生かした地域活性化の他、プレミアム付き商品券の配布などの物価高対策を公約に掲げた。
選挙戦では喪章を付けて桑江氏の「弔い合戦」を演出。自民党本部は陣営に職員を派遣し、党沖縄振興調査会長の小渕優子衆院議員も応援に入って組織票を固めた。
仲村氏は、沖縄市を地盤としてきた玉城知事や女性団体、連合沖縄などの支援を受け、高校卒業までの医療費無償化や学校給食の段階的無償化などの子育て支援、DEI(多様性・公平性・包括性)を重視した施策などを訴えた。直前まで県連代表を務めていた立憲民主党からも辻元清美代表代行(参院議員)らが応援に駆けつけたが、届かなかった。
沖縄市は沖縄本島中部に位置し、市内には米軍の嘉手納基地や嘉手納弾薬庫などがある。1974年にコザ市と美里村が合併して誕生した。【比嘉洋、喜屋武真之介】
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