自民、逆風の中かろうじて議席維持 国民は躍進 北九州市議選

2025/01/27 19:45 

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 26日に投開票された北九州市議選(定数57)で、自民党は公認候補18人のうち15人が当選した。改選前の議席数となんとか同数に持ち込んだが、前回2021年には6議席を失っており党勢回復にはほど遠い状況だ。一方、国民民主党は24年10月の衆院選で躍進した勢いそのままに、公認候補2人がそれぞれの選挙区でトップ当選を果たした。

 石破茂政権下で初の政令市議選となり、与野党は夏の参院選の前哨戦と位置づけて党幹部を投入し、積極的にてこ入れを図った。

 衆院選で「政治とカネ」問題で大敗し、内閣支持率が低迷するなかでの選挙戦となった自民。開票結果を受け、党福岡県連の原口剣生会長は「逆風が吹くなかで議席の大激減につながらなかった。負けではない」と気丈に語ったものの、参院選に向けては「どういうふうに戦いを進めていくか見通しは立っていない」と吐露した。

 今回初めて公認候補を擁立した国民民主は、小倉北区(定数11)で新人の宇都宮亮氏(30)が、小倉南区(定数12)で現職の泉日出夫氏(57)がそれぞれトップ当選。党県連幹事長でもある泉氏は「国政への期待が大きく、追い風を感じていたが、予想以上だった」と手応えを語った。

 自民同様、衆院選で大敗した公明党は13人全員が当選し、改選前の議席を維持。立憲民主党、日本維新の会、共産党はそれぞれ1議席減らした。

 立憲の城井崇県連代表は「厳しい結果だ。候補が多く立候補するなかで存在感を示せなかった。参院選に向けててこ入れを図っていく」と述べた。

 無所属は前回比11人増の35人が立候補し、12人が当選。このうちSNS(ネット交流サービス)を駆使するなどして小倉北区から初当選した新人の伊崎大義氏(29)は「知名度不足をSNSで補えた」と喜んだ。

 今回の市議選は前回から15人増となる過去最多96人が立候補したが、投票率は40・12%と低迷。前々回17年(39・20%)に次いで過去2番目に低かった。【山下智恵、反田昌平、森永亨】

毎日新聞

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