再審制度見直し、超党派議連が議員立法方針 証拠開示命令を原則に

2025/01/28 22:01 

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 確定した刑事裁判をやり直す再審制度の見直しを求める超党派の国会議員連盟は28日、衆院議員会館で会合を開き、刑事訴訟法の改正案を議員立法で今国会に提出し、成立を目指す方針を確認した。

 再審制度の見直しを巡っては、法務省が、早ければ今春にも法制審議会(法相の諮問機関)への諮問を検討している。ただ、法制審での議論を経た改正案の提出は年単位の時間が見込まれるため、議連会長の柴山昌彦衆院議員(自民党)は「スピード感と実効性の点から、議員立法を準備する必要がある」としている。

 刑事手続きを定めた刑訴法の再審に関する規定は1948年の制定から一度も改正されていない。再審請求審での証拠開示の具体的なルールもなく、審理が長期化する要因の一つとされている。

 議連が検討している改正案では、再審請求をした側から証拠開示の求めがあった場合、裁判所は原則として検察官に証拠の開示を命令しなければならないとした。裁判所が出した再審開始決定に対し、検察側が不服を申し立てることも禁じる。

 また、公平性を確保する観点から、有罪が確定した裁判に携わった裁判官を再審請求審の担当から外すことや、裁判所が必要があると判断した場合は、再審請求した側からの求めに応じて期日を指定できることも盛り込んだ。

 議連には現在、与野党の国会議員約360人が加盟している。【三上健太郎】

毎日新聞

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