国民・古川氏、「壁」巡る自公との協議停滞に不満 予算案反対も

2025/01/29 13:53 

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 国民民主党の古川元久代表代行は29日の記者会見で、所得税がかかり始める「年収103万円の壁」の引き上げを巡る自民、公明両党との協議が進展しない現状について「こういうことだと到底、予算に賛成できるような環境にはならない」と述べ、2025年度予算案に賛成しない可能性に言及した。

 古川氏は178万円への「壁」引き上げなどを求める国民民主の政策について「(政府・与党が)受けるということであれば予算に賛成するという中で協議を始めた」と指摘。政府・与党が昨年12月の税制改正大綱で決めた123万円への引き上げ方針の妥当性を強調する石破茂首相の姿勢について「本当にやる気があるのか」と疑問を呈した。

 国民民主が123万円への引き上げ方針に不満を示して退席して以降、3党の協議は中断したままだ。古川氏は「向こう(自公)から再開するという話はありながら、まだ再開もしていない。新しい提案がなければ協議が再開することもない」と語った。

 首相は28日の衆院本会議で、最大150万円程度への引き上げを検討中だとの一部報道について「検討しているとは認識していない」と否定。123万円への引き上げについては「生活実感も踏まえた調整になっている」と妥当性を強調した。【遠藤修平】

毎日新聞

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