選択的夫婦別姓は参院選前に結論 石破首相 「議論の熟度高める」
石破茂首相は27日の衆院本会議で、施政方針演説に対する各党の代表質問に臨み、今国会の論戦が始まった。自民党内の慎重論が根強く、与野党で対立が続く選択的夫婦別姓制度の導入について「国民の関心が極めて高く、いつまでも結論を先延ばししていい問題とは考えていない」と述べ、早期の結論に努める姿勢を示した。少数与党として厳しい国会運営が予想される中、2025年度予算案の年度内成立や企業・団体献金のあり方なども焦点で、夏の参院選に向けた与野党の攻防が展開される。
質問に立った立憲民主党の野田佳彦代表は、首相が選択的夫婦別姓賛成論者だったと指摘し、指導力を発揮するよう求めた。首相は「家族の一体感や子どもへの影響」などを考慮する必要があるとした上で「党の考え方を明らかにすべく議論の頻度を上げ熟度を高めていく」と強調した。
これに先立ち首相は26日に放映されたインターネット番組で、通称(旧姓)の使用拡大を法的に担保する案が選択肢になるとの認識を示した。各種世論調査で、通称使用拡大を支持する回答が4~5割で「これが一番多い」と主張。今夏の参院選前に結論を出す認識も示した。
自民、公明、日本維新の会3党で協議が続く高校授業料無償化については、首相は答弁で「地方自治体独自の支援とのバランスと安定財源の確保」を論点に「政党間で協議が進められる」と指摘し、協議に委ねる姿勢を示した。
昨年の臨時国会で結論を3月末に持ち越した企業・団体献金の禁止を巡っては、「自由主義経済により国家・社会の存立と国民の福祉向上を実現しており、重要な役割を担う法人の寄付を禁止する理由はない」と改めて否定し、平行線だった。
トランプ米大統領が再就任した米国との関係では「できるだけ早い時期に日米首脳会談を実現し、率直に議論を行い、強固な信頼協力関係を構築し、日米同盟を更なる高みに引き上げたい」と強調した。
28日は衆参両院で代表質問が行われる。【村尾哲】
-
国民・古川氏、「壁」巡る自公との協議停滞に不満 予算案反対も
国民民主党の古川元久代表代行は29日の記者会見で、所得税がかかり始める「年収103万円の壁」の引き上げを巡る自民、公明両党との協議が進展しない現状について「こ…政 治 1時間前 毎日新聞
-
公明、年少扶養控除の復活求める 首相は慎重答弁 参院代表質問
公明党の竹谷とし子代表代行は29日の参院本会議で代表質問に臨み、15歳以下の子どもがいる世帯の税負担を軽減する年少扶養控除について「復活について前向きに議論す…政 治 2時間前 毎日新聞
-
亡くなった元兵庫県議、悼む声やまず 辞職後も受けた「攻撃」
兵庫県の文書告発問題に関する県議会調査特別委員会(百条委)の委員だった竹内英明元県議(50)が亡くなり、悼む声が県政関係者から相次いでいる。 竹内さんは、行…政 治 8時間前 毎日新聞
-
再審制度見直し、超党派議連が議員立法方針 証拠開示命令を原則に
確定した刑事裁判をやり直す再審制度の見直しを求める超党派の国会議員連盟は28日、衆院議員会館で会合を開き、刑事訴訟法の改正案を議員立法で今国会に提出し、成立を…政 治 17時間前 毎日新聞
-
石破首相、SNSでの偽情報「深刻な課題」 対策強化方針 代表質問
石破茂首相は28日、衆参両院の本会議でそれぞれ代表質問に臨んだ。ネット交流サービス(SNS)上で広がる偽情報問題について「国民生活や社会経済活動に重大な影響を…政 治 18時間前 毎日新聞