自民幹部、異例の「抗議」 立憲委員長に裏金対応巡り 衆院予算委

2025/01/31 10:16 

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 衆院予算委員会で31日、石破茂首相ら全閣僚が出席して2025年度予算案の基本的質疑が始まった。トップバッターで質問に立った自民党の小野寺五典政調会長は冒頭、「当初はこの委員会は昨日(30日)から始まる予定だった。熟議を掲げる国会だ。一日一日を大切にしなければならない。そうした点も十分考慮し、公平な委員会運営をお願いしたい」と安住淳委員長(立憲民主党)に異例の注文を付けた。

 予算委は30日、自民派閥の裏金事件を巡り、自民が反対した旧安倍派の元会計責任者の参考人招致を野党の賛成多数で議決。予算委で多数決によって参考人招致を決めるのは51年ぶりだった。

 小野寺氏は参考人招致に直接触れなかったが、全会一致の原則が破られて議決され、基本的質疑が1日ずれ込んだことに「抗議」したとみられる。

 また、小野寺氏に続いて質疑に臨んだ中曽根康隆氏(自民)は参考人招致を議決したことについて「長年積み上げてきた全会一致の原則を逸脱するとともに、司法権の独立と人権保護の観点から重大な禍根を残すもので、極めて遺憾だ」と述べた。【村尾哲、小田中大】

毎日新聞

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