兵庫維新 除名は岸口県議、増山県議は離党勧告 立花氏への情報提供

2025/02/26 16:25 

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 兵庫県の斎藤元彦知事らの疑惑に関連する情報を日本維新の会に所属する兵庫県議3人が政治団体「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首に提供した問題で、県組織・兵庫維新の会は26日、岸口実県議(60)を除名、増山誠県議(46)を離党勧告とする処分を発表した。当初は増山氏を除名、岸口氏を離党勧告とする方針だったが、岸口氏は当時は県議会の議員団長で調査特別委員会(百条委)の副委員長を務めるなど責任のある立場だったとして、党紀委員会の意見から処分を見直した。

 兵庫維新の会は、神戸市で24日に党紀委員会を開き、2人から非公開で聞き取りを実施。25日の執行役員会で処分を協議した。情報提供を意図して立花氏に電話で接触した白井孝明県議(41)については、引き続き処分を検討する。

 維新の調査結果などによると、増山氏は非公開で実施した百条委の議事を自ら録音したデータと、疑惑を告発した元県西播磨県民局長(2024年7月に死亡)の私的情報に触れた自作のメモを、24年10月31日に立花氏へ提供した。

 百条委の録音データは、片山安孝元副知事の証人尋問でのやり取りが記録されていた。10月25日の百条委は、斎藤氏の失職に伴う知事選(11月17日)への影響を避けるため、非公開で実施されていた。

 増山氏は23日の記者会見で「議会のルールを破った。私の行為は重い」として離党届を提出したことを明らかにしている。

 岸口氏は11月1日、民間人とともに立花氏と面会し、真偽不明の文書を渡す場に立ち会った。この文書は、百条委の委員だった竹内英明元県議(25年1月に死亡)を「黒幕」と名指しする内容だった。

 これを根拠に、立花氏がSNS(ネット交流サービス)などで発信し、竹内氏らが中傷される一因となった。

 岸口氏は百条委の副委員長、増山氏は委員を務めていたが、問題発覚後に辞職している。【栗田亨】

毎日新聞

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