熊本市の大西一史市長は２６日、市立の小中学校・特別支援学校の給食無償化について「２０２６年度中の実施を目指して取り組む」と表明した。市議会代表質問で答えた。２５年度にプロジェクトチームを設置し対象範囲などの検討を進める。

　大西市長は報道陣の取材に「材料費も高騰している。安心して給食を食べられる環境をつくりたい」と説明した。一方で「かなりの財政負担だ」とも述べ、全校で完全実施とするかは明言を避けた。小学校で先行を目指す国の状況にも触れ「範囲も含めてこれから検討していく」とした。

　市教委によると、市立の小中、特別支援学校の児童生徒は約６万人。現在の給食費は、小学校で月額４８００円、中学校で月額５６００円。特別支援学校も同様という。全てを無償化するには約３５億円が必要となる。【中村敦茂】