村上誠一郎総務相は１４日の閣議後記者会見で、違法賭博がはびこるオンラインカジノサイトへのアクセスを強制的に遮断する「ブロッキング」について「検討の場の立ち上げに向けて準備している」と述べた。近く有識者会議を設置して導入可否について議論を始める見通しだ。

　海外に拠点があるオンラインカジノのサイトに国内からアクセスして賭博をすることは違法行為となる。ブロッキングはこれまでもインターネット上の海賊版対策などを巡って検討されてきたが、憲法が保障する「通信の秘密」や「表現の自由」を脅かしかねないと慎重意見も根強い。

　村上氏はオンラインカジノサイトについて「総務省としても実効性のある対応が必要だと考えている」と強調。ブロッキングに対する懸念も踏まえ「慎重な検討が必要と認識している。これまでの法的整理や関係者の意見を踏まえ、検討の場で丁寧に議論していく必要がある」とした。【藤渕志保】