石破首相の商品券問題「嫌なタイミング」 参院選控え嘆く大阪自民

2025/03/14 17:53 

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 石破茂首相が事務所を通じて自民党衆院1期生に商品券を配っていた問題を巡り、夏の参院選に向けて再建途上にある大阪府連の関係者らは「ほんまに嫌なタイミングや。つらい」と頭を抱えた。

 2024年10月の衆院選で、自民は府内15選挙区で公認候補を擁立したが、日本維新の会の候補に全敗。比例代表での復活当選も1人だけという惨敗に終わった。大阪府連は24年12月、青山繁晴参院議員(72)を会長に迎え、挽回を目指す。しかし、夏の参院選の選挙区で、党内で大阪だけが公認候補を発表できておらず、苦境が続く。

 商品券配布問題が浮上し、ある地方議員は「必死に『政治とカネ』の問題を終わらせようと動いてきたのに『また自民党か』と言われてしまう」と嘆く。少数与党となり、国会運営でも野党に押されており「高額療養費の問題で右往左往した後で、タイミングが悪い」とこぼした。

 青山会長は問題発覚後、自身のブログで「内閣総理大臣としては、その資質をあらためて問われる」などと厳しく批判した。

 ただ、府連内部からは「石破さんを代えたからといって、参院選に勝てるわけではない」という声もある。府連幹部は「担ぎ上げても、すぐに降ろそうとする。誰なら戦えるというのか」と苦言を呈した。

 別の議員は「(商品券の問題が発覚した背景に)石破降ろしの動きがあるのだろうが、参院選に間に合うのか。それよりもしっかりと予算案を通すべきだ」と党内のゴタゴタを憂慮した。【藤河匠、長沼辰哉】

毎日新聞

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