在任中の岸田前首相から商品券 自民関係者 歴代政権で慣例化か

2025/03/19 20:20 

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 石破茂首相の商品券配布問題に関連し、岸田文雄前首相も在任中、首相公邸で開かれた政務官との懇談会に際し、10万円分の商品券を配った疑いがあることが判明した。自民党関係者が19日、毎日新聞の取材に岸田氏側から受け取ったと証言した。

 毎日新聞の取材では、第2次安倍晋三政権でも公邸での会食前、自民議員に数十万円分の商品券が配られたとの証言が既に明らかになっている。歴代政権で商品券の配布が慣例化していた可能性がある。

 岸田氏は2021年10月から24年10月まで首相を務めた。関係者によると、岸田氏が公邸で開催した各府省庁の政務官との懇談会の前後に、岸田氏側から10万円相当の商品券を受け取ったという。政務官は当選2回程度の若手が起用されることが一般的だ。

 岸田氏の事務所は19日、毎日新聞の取材に対し「個人の社交的なお付き合いとしての会合から政治活動としての会合、また、政治団体の政治活動としての会合などさまざまありますが、いずれも法令に従い適正に行っているところであり、それ以上のことについてのコメントは差し控えます」と文書で回答した。

 一方、菅義偉元首相(在任期間は20年9月~21年10月)の事務所も文書で「首相在任中はコロナ禍で思うように会合ができない時期でしたが、それ以外の時期においても、政治家を含めてさまざまな方との会合をもち、その際に手土産を差し上げたことはありますが、いずれも法令の範囲内で適正に行っています」と回答した。【佐藤慶】

毎日新聞

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