精神科の初診待機 厚労相、実態調査に前向き姿勢 衆院厚労委

2025/04/16 19:31 

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 近年、精神科の初診待機期間が長期化している問題を巡り、福岡資麿厚生労働相は16日の衆院厚労委員会で国による待機期間の実態調査に前向きな姿勢を示し「調査手法について検討したい」と述べた。

 野党議員の質問への答弁。厚労省が2020年に公表した小児精神科医らに実施したアンケート調査では、発達障害児の精神科の初診待機期間は全国平均で2・6カ月となっていることが判明している。医療機関・医師の不足を指摘する回答が多かった。

 福岡氏は答弁で、成人の受診も含めた待機期間を十分に把握できていなかったという認識を示した上で、「(支援が)必要な方を早期の支援につなげていくことは極めて重要だ」と述べた。

 厚労省によると、精神疾患のある患者数は20年時点で約615万人。そのうち外来患者は9割超の約586万人に上り、過去10年でほぼ倍増している。専門家からは初診待機期間の長期化により、救急搬送された自殺未遂者を処置した後に地域の精神科へ引き継ぐことができず、適切な支援ができないという声も出ている。【肥沼直寛】

毎日新聞

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