自公と立憲、年金法案の修正協議を開始 「底上げ案」の復活が焦点

2025/05/22 16:31 

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 自民、公明両党と立憲民主党は22日、衆院で審議入りした年金制度改革関連法案の修正協議を始めた。立憲が示した「基礎年金底上げ案」の復活を求める修正案を与党側が受け入れるかが焦点になる。この日は与党側が持ち帰って検討すると伝え、結論は持ち越した。

 協議には自民の田村憲久社会保障制度調査会長、立憲の長妻昭代表代行らが参加した。協議後、田村氏は「(修正案は)元々の政府案に近い。それも踏まえて検討したい」と語った。長妻氏は「決定的な対立点はないと感じた。なんとか(修正案を)のみ込んでほしい」と求めた。次回の協議は26日に開かれる。

 底上げ案は、比較的財政が好調な厚生年金の積立金を活用し、就職氷河期以降の世代の低年金を防ぐ仕組み。法案の柱だったが、「厚生年金の流用」などの批判があり、参院選での争点化を避けたい自民への配慮で法案から事実上削除されている。

 政府・与党は月内に法案の衆院通過を目指す一方、党内の議論を経て削除した経緯がある。修正案について、参院自民など党内の理解を得られるかは不透明だ。

 修正協議を巡っては、21日の党首討論で、立憲の野田佳彦代表が呼び掛け、石破茂首相が「真剣にやらせていただく」と応じていた。【宇多川はるか、安部志帆子】

毎日新聞

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