衆院安保委、オンラインで参考人質疑実施へ 国会で初

2025/05/29 16:46 

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 与野党は29日にあった衆院安全保障委員会の理事懇談会で、30日に米国在住の有識者からオンラインで意見聴取することで合意した。衆参の事務局によると、参考人のオンライン質疑は両院を通じて初めてのケースとなる。

 オンライン質疑を巡っては、国会のデジタル改革に伴い2024年の通常国会以降両院で規則を改正し、参考人のオンライン出席が認められた。被災者や遠隔地の居住者ら国会に来られない人からも参考人として意見を聞き取れるようにした。

 30日の委員会に出席するのは、与党側参考人がケビン・メア元米国務省日本部長と黒江哲郎・元防衛事務次官、野党側が米ジョージ・ワシントン大のマイク・モチヅキ准教授と小谷哲男・明海大教授(米国安全保障)の計4人。

 日米関係やウクライナ問題を中心に質疑を行う予定で、ワシントン在住のメア、モチヅキ両氏とはウェブ会議システム「Zoom(ズーム)」を使ってやりとりを行う。各参考人が15分ずつ意見を述べた後、自民党や立憲民主党など6会派が15分ずつ質問する。

 理事懇後、記者団の取材に応じた安保委の遠藤敬委員長(日本維新の会)は「憲政史上初のオンライン参考人となるが、重要な点は被災地から離れられない方々にも参考人として国会で話を聞く場合があり得るということだ。それも踏まえて、オンラインでの参考人質疑はより意義のあるものになる」と述べた。【畠山嵩】

毎日新聞

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