小泉農相と農家ら26人が意見交換 赤裸々な声「受け止める」 三重
政府備蓄米の流通のスピードアップを実現し、参院選の「キーマン」の一人となった小泉進次郎農林水産相が11日、三重県鈴鹿市のJA鈴鹿本店を訪れ、米農家ら県内の生産者計26人との意見交換会に臨んだ。政府の備蓄米放出によって新米の価格下落を懸念する声も上がり、小泉農相は「生産者と消費者双方が納得いく価格を目指して取り組んでいる」と理解を求めた。【渋谷雅也】
冒頭、小泉農相は米の小売価格の推移や随意契約による政府備蓄米の販売状況などが書かれた資料を基に農水省の施策を説明。その後、非公開で生産者一人一人と会話した。
その後、取材に応じた小泉農相は「農家の方々からは大変赤裸々な声をいただいた。せっかく米の価格が上がってきたのに水を差されたと率直にぶつけてきた人もいた」と明かし、「思いはしっかり受け止める」を約束した。
今回の訪問は、伊賀市内で主にいちごを生産する全国農協青年組織協議会(JA全青協)の北川敏匡会長(41)が今年6月に大臣室に訪れ、小泉農相と意見交換したのがきっかけ。その時の「今度は私が行きます」という約束を実現させた形だ。
農相の公務としての訪問なので、来県に当たって参院選に関わる動きはなく、質疑もなかった。
会合に参加した木曽岬町の米農家、古村英之さん(29)は「息子や孫の世代まで安心できる農政を設計してもらいたいと伝えた。取り組んでいく姿勢を見せてくれたし、スピード感を持ってやってくれることが伝わった」と評価した。
◇米問題は失政のツケ 松阪の農家
「備蓄米は質が低く、放出は『在庫処理』に過ぎない」。こう語るのは松阪市で「タカノファーム」を営む高野勝さん(50)。「今の米問題は減反政策など長年にわたる失政のツケ」と手厳しい。
タカノファームは水田を中心に野菜や麦など約50ヘクタールの農地を持つ。高野さんはその4代目。高齢化が進み、跡継ぎがいないことから2010年に脱サラして本格的に就農した。
以前は三重で開発された「結びの神」を作っていた。しかし、味がぼやけてきた上、コシヒカリなどメジャーな品種に価格で勝てなくなってきたため、20年から、これも県内で生まれた新品種「なついろ」に切り替えた。猛暑に強く栽培期間が短いのが特徴で、食味も優れているという。
米の販売先は農協や商社、外食企業などさまざま。現状、作っただけ売れるので、経営上の問題はない。ただ、農協と商社では買い入れ価格に2倍以上の差がある。良質な米が、むしろ海外に多く出回る現実を危惧している。
備蓄米の放出で米の価格が値下がったというのは見せかけ、とも思う。「備蓄米の質は相当低く、原価はものすごく安い。それを1キロ何百円という高値で売っている。だから値下がりなんかではない」と高野さんは言う。
「米作りの現場をよく分かっていないであろう大臣が何を話したのか」。高野さんは今回の意見交換の「成果」に注目している。【長谷山寧音】
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