“ポスト石破”動き活発に、発言相次ぐ 茂木氏、林氏は出馬意向

2025/09/08 19:51 

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 石破茂首相(自民党総裁)の退陣表明から一夜明けた8日、自民内では「ポスト石破」を巡る動きが活発になった。茂木敏充前幹事長(69)=旧茂木派=は同日、「さまざまな経験をさせていただいた私の全てをこの国にささげたい。その役割を担わせていただきたい」として、総裁選に立候補する意向を表明した。また、林芳正官房長官(64)=旧岸田派=も立候補する意向を固めた。関係者が明らかにした。

 茂木氏は国会内で記者団の取材に応じ、「自民は結党以来最大の危機にある。一日も早く一致結束して挙党態勢で新しい自民を作らないといけない」と強調した。茂木氏は当選11回で、党幹事長や経済再生担当相、外相などを歴任。2024年総裁選にも出馬した。政治経験の豊富さを生かし、党再建への手腕をアピールしたい考えだ。

 林氏は8日、国会内にある岸田文雄前首相の事務所を訪問し、総裁選に立候補する意向を伝えた。当選衆院2回、参院5回のベテランで、防衛相や農相、文部科学相、外相などを歴任。岸田、石破両政権で官房長官を務めた実務能力を強みとする。

 前回総裁選に出馬したのは石破氏を除き8氏おり、今回の総裁選に向けた発言が相次いだ。

 小林鷹之元経済安全保障担当相(50)=旧二階派=は複数のテレビ番組に出演したほか、自身に近い議員と対応を協議。民放番組では「総裁選を通じて『ワン自民』の体制をつくるのが急務だ。その中でどういう役割を果たせるか仲間と相談し、自分なりに考えたい」と語った。

 小泉進次郎農相(44)=無派閥=は8日、農林水産省内で記者団の取材に応じ、「私は党の分裂が修復するように、一致結束できる環境をつくるのが大事だと申し上げてきた。自分に何ができるか考えて今後判断したい」と述べた。

 高市早苗前経済安保担当相(64)=同=に近い議員は国会内で今後の対応を意見交換した。加藤勝信財務相(69)=旧茂木派=にも立候補を模索する動きがあり、視察先の津市で「熟慮したい」と述べた。【森口沙織、野間口陽、高橋祐貴】

毎日新聞

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