「維新の延命に手を貸すな」 自民大阪府連、連立拡大に慎重論

2025/10/04 19:46 

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 4日投開票の自民党総裁選で高市早苗前経済安全保障担当相が第29代総裁に選出され、大阪府内の自民、公明関係者からは期待の声が上がった。一方で、連立政権の枠組みについては、大阪で対立する日本維新の会を念頭に、慎重な意見が目立った。

 自民府連会長代行の松川るい参院議員は、毎日新聞の取材に「首相に選出されれば、日本初の女性総理になるのでうれしい。関西出身で大阪でも人気のある方なので、多くの人が喜んでいるだろう」と語った。

 自民は昨年の衆院選で候補者を擁立した府内15選挙区で全敗し、今夏の参院選大阪選挙区でも敗れた。松川氏は「府連の立て直しに新総裁の力を貸してもらいたい」と期待した。少数与党下での連立枠組みの拡大について、松川氏は「前提が分からない中でコメントしづらい」などと述べるにとどめた。

 別の自民関係者は「高市氏は維新との連立には踏み出さないのではないか。支持率が低迷している維新にライフジャケットを投げ、延命に手を貸す必要はない」と語った。

 公明の伊佐進一元衆院議員は取材に「新総裁が決まって、自民と公明が呼吸を合わせられるかが問われる。連立合意文書は、しっかり詰めてもらいたい」と求めた。

 高市氏は、国会での首相指名選挙までに連立拡大に向けて野党との協議を調えたいと述べていたが、公明関係者は「連立はまず公明とどうするかが先で、その次に野党との協議になる。自公もそんなに早くまとまるのか疑問だ」と慎重な姿勢を示した。

 府内の党員投票の結果は、投票率68・58%で、高市氏が有効投票(2万69票)の6割近い1万1896票を獲得した。【長沼辰哉、高良駿輔】

毎日新聞

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