「2度はぐらかした」 斎藤知事の議会答弁、兵庫県議長が異例の苦言

2025/10/22 21:17 

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 兵庫県議会の山口晋平議長は22日、9月定例議会の閉会あいさつで、斎藤元彦知事に対して「審議に対する答弁において、一部議論が深まらなかった側面があったことは否定できず、議会として決して本意ではない」と異例の苦言を呈した。斎藤氏は報道陣に「文書問題などに対して、さまざまな質問や指摘があったが、これまで通り答えたことも含めてできる限り答弁している」と述べた。

 山口議長は議会終了後に取材に答え、苦言の理由の一つとして、奥谷謙一県議(自民)の「2馬力選挙」に関する代表質問への斎藤氏の答弁を挙げた。全国知事会による規制を求める提言書に斎藤氏が署名したことを受け、奥谷氏は「2馬力選挙は良くない、という強いメッセージを行政の長として出すべきでは」と質問。斎藤氏は「選挙制度の適正なあり方を求める国への要望なので賛同した」「必要であれば合意を図って立法措置を取ることが大事だ」などと答弁していた。

 山口議長は斎藤氏の答弁について「2度はぐらかした」と指摘。「今のままの知事の答弁は健全ではない。沈黙していると承諾した証しになるので発言した」とした。文書告発問題関連の質問と答弁については、「(知事と議会の)両者の思いがすれちがって平行線で交わることはなかった」と評した。

 また、知事の給与を減額する条例改正案について、県議会は同日、6月定例議会に続いて再び継続審議とすることを正式に決めた。【栗田亨、山田麻未、稲生陽】

毎日新聞

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