「ぜひ後ろの法相に指示を」 高市首相、その場で応じる 買春規制

2025/11/11 20:32 

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 高市早苗首相は11日の衆院予算委員会で、買春を巡り、平口洋法相に対し、「規制のあり方について必要な検討を指示する」と表明した。

 衆院会派「有志の会」の緒方林太郎氏が、売春防止法について「具体的に売春の相手方を罰する可能性を検討するように、ぜひ後ろにいる平口法相に指示を出してほしい」と求め、首相がその場で応じた。指示を受けた平口氏は「所管する法務省において、近時の社会情勢などを踏まえた売買春にかかる規制のあり方について、必要な検討を行う」と述べた。

 現行の売春防止法は売買春を禁じているが、罰則は「売春をするための行為」などに限られ、買春行為が対象外であることが問題視されてきた。政府が8月にまとめた男女共同参画基本計画の「基本的考え方」では、買春行為に関し「売春防止法のさらなる見直しを含め、検討を行う」と明記されていた。

 また、台湾有事になれば集団的自衛権を行使可能な「存立危機事態」になり得るとした自身の国会答弁について、首相は撤回しない考えを重ねて示した。一方で「従来の政府の立場を超えて答弁したかのように受け止められてしまったことは反省点」と述べた。

 自民党と日本維新の会による連立政権合意書に盛り込まれた衆院議員定数削減を巡り、首相は「衆院選挙制度協議会で議論することも一つの選択肢になり得る」と述べた。与党の実務者協議会での協議を進め、各党各会派と議論する考えを示し、「具体的な進め方はその段階で各党派と相談する」と語った。

 政府が近く策定する総合経済対策に盛り込む電気・ガスの補助金を巡っては、政府が料金を月1000円程度下げるよう補助していた今年7~9月よりも拡充する考えを示した。経済対策の裏付けとなる2025年度補正予算案は年内成立を目指す方針で、補助は来年1月から3月までの3カ月間を想定している。【野間口陽、田中裕之】

毎日新聞

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